季語の絵日記

日々移ろう季節の出来事をつづりました。

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

茶の湯の壁

美術館が好きです。絵画もいいですが、一番は茶道具の展覧会。 奥深い茶道具のわびさびの世界を私が理解しているとは思えませんが、しかしとにかく茶道具の名品を見ていると、興奮してしまって居ても立ってもいられない。もちろん美術館の中、ましてや茶道具…

秋どりキュウリは何だか哀しい

キュウリの黄色い花が咲いています。花にまじってすでに大きなキュウリとなったものもあります。秋に収穫する秋どりキュウリというのがあるのだそう。しかしやっぱりキュウリは夏のものだなと思う。秋どりキュウリはちゃんと秋に実ったわけですが、何となく…

池のほとりでスケッチする秋

秋。橿原神宮の池のほとりのベンチにこしかけ、水面や木立、畝傍山など眺めれば、ベレー帽をかぶって写生でもしたくなるのは皆同じのようで、キャンバスや画帳を前にスケッチする姿が点点と見られる。これがまた秋の心をくすぐるのであります。 今秋は始まっ…

龍穴神社と黒いヘビ

室生寺参詣を終えて帰りのバスはまだまだ来ない。室生川に沿って上流に歩けば、龍穴神社があります。 りゅうけつ神社。このすごい名前に引かれてやって来ましたが、私はもっぱらお寺参り、神社への関心はどうも薄いのです。奥へ進めば「龍穴」なる岩の裂け目…

ホットコーヒーと秋の朝

朝はもうすっかり涼しくなって、朝食を済ませた後ホットコーヒーを飲みながら本を読むのが至福のひととき、「秋は夕暮れ」といいますが、夕暮れはとても哀しいから、やっぱり「秋もつとめて」ゆっくりすごす時間が一番いいのです。

女人高野でうつむいた

室生寺は奈良から三重へと続く山中に建つ名刹。女人禁制だった高野山に対し、女人の参拝が許されたこのお寺は「女人高野」と呼ばれました。 前を流れる室生川の水は澄んで綺麗です。私が室生寺にお参りする時はいつも雨、室生川の水も濁っておりましたが、今…

すすけてしまった仏さま

仏像を彫る人のことを仏師といいます。仏師のなかでも運慶と快慶(二人は康慶という仏師の弟子で平安末から鎌倉にかけて活躍しました)はとりわけ有名で、運慶が力強く躍動的な仏像の名手であり、快慶は静かで端麗な仏像のつくり手でした。 今日は奈良の田原…

秋の虫と電気スタンド

今年は秋の虫がたくさん鳴いています。それは私にとってであって、実際には例年通りなのかもしれません。秋の情緒を演出する筆頭役を担う夜鳴きの虫たちですが、これまでただひとくくりに秋の虫とまとめてしまっていたのを、一体どんな虫が鳴いているのか気…

耳学問

ちょっと小耳に挟んで得た知識、何かの本で読み部分的に知っている知識を「耳学問」というのだそう。古事記っておもしろそう、と思いつつこれまでちゃんと勉強したことはなし、国生み、天の岩戸、ヤマタノオロチ退治、因幡の白うさぎ、国引き、ヤマトタケル…

晩夏から初秋

もう何年もヒグラシが鳴くのを聞いていない気がします。ヒグラシの声は山で聞くものだと思っておりましたが、図鑑には平地でも鳴くと書いてあります。そこで近所の小高い丘の森、森といってもこれは古墳で、佐紀盾列古墳群とよばれる古墳密集地帯であります…

夏の終わりの法隆寺

法隆寺のような見るべきものが山ほどあるお寺は、どうしたって気負いしすぎて疲れますから、何も見ないつもりでただのんびりとお参りするのもたまにはいいかもしれません。風鈴の音に誘われて休憩所で一杯ジュースを飲む、こんな事もいつもはしない、そんな…

原稿用紙いちまい文

一般に原稿用紙一枚はマス目20×20の400文字。「原稿用紙いちまい文」というタイトルですが、たいていもう少し文字数が多くなりますので、要するに短い文ということでございます。 「本羽亭(ほんぱてい)しきえもん」という名前はずいぶん滑稽ですが…

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